危険な台風の中、人は何故川へ?

こんにちは!下村ゼミ おぐ です。

今年の10月12〜15日にかけて、
大型の台風19号が発生し…

多くの被害をもたらしてしまいました。


しかも、

災害被害者の中には、"川を見に行き、
溺れてしまう人" が 結構居るんです…

(10月13日 午前8時43分、栃木県栃木市)

ちなみに、この記事を読んでくれている
あなたは、災害時に川の様子を見に行きたいと思ったことは 今までありましたか?

氾濫した川を見に行くのは、とても危険。

誰もがそれを分かっているにも関わらず、
見に行ってしまう人の心理… 知りたい!!


ということで…

「行っちゃだめ!」その時
貴方は川を見に行く? 
見に行かない?


今回は、そんな疑問をテーマに、
私達と一緒に 謎を解明していきましょう!


う〜ん…。

何故、危ないと知りながら川を
見に行く人がいるのか…?
まずは、私達班員で 仮説を立ててみました。

怖いもの見たさ?
それとも、興味関心?


理由はきっと、人それぞれ。

「でも実際の所 本当の理由は何?」



そ!こ!で!



調査班、10〜60代の 男女70名に
アンケート調査を 試みた!
一つ目の質問は、こちら。

「あなたは台風19号の中、
川の様子を見に行きましたか?」

川を見に行った人… 14%

  • 興味、好奇心が湧いたから
  • 自分がスリルを求めたから
  • 誰かが行くと思ったから 


川を見に行かなかった人… 86%

  • 危ないと思ったらから
  • 外出するのが面倒だから


今回の台風19号で川を見に行った人
やっぱり少しは居るようです…。



では今度は、質問を変えてみましょう。

「今後また 豪雨が起こった際、
川の様子を見にいきますか?」

川を見に行く… 24%

  • 今回の台風(レベル)で安全だったから、   次は見にいきたい
  • トレジャー精神が湧くから
  • 様子を見れれば、災害対策を練れるから


川を見に行かない… 76%

  • 危険だと思うから
  • 外出するのが面倒だから
  • 危機感を感じないから

今後の豪雨でも、川を見に行かないと
答えた人が過半数を占めていますが…

えっ?!


今後起こりうる豪雨の時に、
川を見に行く人の割合……増えてる!!

危ないって分かっているはずなのに…

それでも尚、川の様子を見に行ってしまう
人々の心理が もっともっと、知りたい!


と、いうことで…



白鴎大学の心理学教授、細田先生に
災害時の人間の行動心理について、
インタビュー調査してみた!

お「細田先生、台風の時に 危ないと
分かっていながらも 川の様子を見に行って
しまう人々の心理を 教えてください。」


細「理由は、主に3つ考えられます。」
お「えっ!細田先生、待ってください。
何故 人は "No!"と言われると逆に
見たくなってしまうんでしょうか…?」


細「我々は日常に退屈だ…と感じた時、
面白い事、楽しい事を求めますよね?」


お「確かに。何か楽しいことないかな〜
なんて考えてしまいます…」


細「そこに、自分の慢心が加わり
人は自信過剰状態になってしまうんです。

そしてその結果、

少々スリルを求め"川を見に行きたい" という気持ちが起こるんです。」



さらに…


もう一つのポイントは、
カリギュラ効果にあった?!

次の図で確認してみましょう。
頭ごなしに「ダメ!」と言ってしまうと
より強い意志を持ち、川の様子を
見に行ってしまう人もいます。

何故なら、人は 否定されることよりも

自分の選択出来る範囲が狭まることに
強い嫌悪感を抱いてしまうからです。


ここまで読んでみて、
今あなたはこう思ったはずです。

「じゃあ 私達はどうしたらいいの?」



  その答えは 割とシンプルなんです。
お「おぉ〜なるほど…!つまり理論的に
行かないで!と呼びかけるんですね!」


細「その通りです。」


お「あっでも…… その呼びかけは、

全員にきちんと届くんですか?」



細「この呼びかけで その場にいる全員が
"川へ行かない選択"を取るとは限りません。

でも、

少しでも周りに注意喚起をすれば、
意識を変えてくれる人は確実に増える

ことは ハッキリと言えます!」



お「そうですよね…!ただ見てるのでは
なく、行動に移す(呼びかける)ことなら
私達にも確実に 出来ますもんね…!


では、

これらの事から、豪雨の中
人が川を見に行ってしまう理由を
まとめてみると…
まずは、この3つの気持ちが湧いてきます。

さらに…

という 急な抑制をかけると、
人々に慢心を生み出してしまうんです。

じゃあ……


最終的に私達はどうやったら
"危ない所にわざわざ行く人" を
少しでも減らして行けるのか…?

答えは、「地道な呼びかけ(努力)」!



頭ごなしにダメ!と言わずに、
「○○だから危ない」と呼びかける事は、

今後の災害時、1人でも多くの人の
命を救うため 必要な一つの手段です!


だからこそ、災害時に 安易な気持ちで
川を見に行こうとする人が もし居たら…


躊躇わず、積極的に
防災の呼びかけを!


そして、忘れないでください。


あなたの呼びかけは、
誰かの命を災害から守る!


ということを。


ここまで読んでいただき、
ありがとうございました!

世の中の謎を追求『下村ゼミナール』

2019年4月より始まった白鷗大学「下村ゼミ」のサイトです。 「世の中の疑問や謎を解く」というテーマのもと、日常に転がっている些細な謎から大きな疑問まで、 様々な事物に焦点を当て、研究を重ねています。 本サイトではその研究結果やその過程をブログや記事、映像化し、公開しています。

0コメント

  • 1000 / 1000